初めての手術

子供の頃に白内障の手術を受けているから厳密には初めてじゃないのかもしれないけど、その頃の事はよく覚えていないのと、内臓に関わる手術は初めてだ。大腸検査すら受けないのに、胆嚢摘出手術は結構簡単に決められたのは、そのくらい具合が悪かったという事と「好きなものが食べられない人生には耐えられない」という思いから。

当初の予定では今日の午後1時に手術医と面談があるはずだったのだけれど、先週月曜に腹痛でERに行った事を翌日に伝えると木曜の面談、そして昨日の手術ととんとん拍子に決まった。手術前には身体の細菌を落とす薬品を使ったケアをするよう言われていて、日曜の知人のコンサートに行った後に薬局で買ってこようと思っていた。だが思いがけず二人知り合いが客席にいたのでその後にお茶に行っていたらなんと、7時を過ぎていた。日曜だからかほとんどの店は6時で閉まり、一軒開いていた所には在庫がなかった。ま、別な病院を受診した時に早々にその薬品入りの布を手術の前に使うのよ、と貰っていたので、それを朝だけ使ってヨシとした。

手術の2時間前にチェックインするよう言われていたので6時45分を目指して4時半起き、言われた手順でシャワーと皮膚の除菌、5時半に家を出た。病院はオルバニーの街中なので通勤ラッシュ時には恐ろしく混むので早朝というのは有り難かった。院内は広くて迷子になりそうな所だけれど、無事にチェックインを済ませると6番の部屋で手術着に着替えて問診やらいくつかの約束事項にサインをし、栄養剤かな?なんだかわからない点滴をしながら待った。トイレに行きたいと言うと針は抜かずに点滴の管だけ外して「どうぞ」と言われたきり、そのあとはもう繋がなかったからさほど重要な物ではなかったのだと思う。コンタクトや入れ歯類は取るよう、2回くらい注意されて、手術室へ。日本ではテレビドラマでみるからに・・・頭から運ばれていくんじゃなかったか?と思うんだけれど、足の方から運ばれて行ったので動きがよく見えるし、狭い通路を結構なスピードで移動するのに驚いた。中にはストレッチャー幅ギリギリのドアもあり「あー指を挟まないでね」と思う場所もスイスイ。最後の最後に一回衝撃があったけど、無事到着。手術台に移り、手足を縛られ?酸素マスクを当てられると、変な匂いの酸素、2回くらい深く息を吸ってと言われ、次にちょっとスパイシーなのが行きますよーで確かにまた違った香りのガスを吸ったらウトウトする時間もなかったのだと思う、いつ寝たのかもわからない。気がつくとリカバリー室で目を覚まし、申し訳ない事にそこで2回もおトイレをお願いし、多分尿が出るのも体が起きたサインなのか、女性の話の中に「はい、もう2回も*(mlなのか単位は聞き取れなかったけどおそらく量)ありました」とか話ているのが聞こえた。そこから異常なしとわかると待合室に戻され、リンゴジュースとクラッカー数枚が出された。そこで術後の注意事項を聞いて、病院を出たのが11時45分。手術開始時間からわずか3時間だ。

食堂もあるのに彼は何も食べずに待っていたそうで、帰りにウエンディーズで持ち帰りにチキンバーガーとナゲットを買った。私にも半分、と言ったけど流石に食欲がなかったので、帰宅後はただただ💤睡眠。

病院を出る頃にはすでに感じていたのだけれど、腹腔鏡手術では術野を広げるためにガスを入れるのだそうだ。そのガスが胸や肩に痛みを起こすそうで、しばらくは痛いことがあると言われた。これを早く治すには歩くのが良いらしい。食欲がないのはこのガスのせいもあるのかも。こんなに食べてないのに、空腹感はまだないし、今朝は普通にオートミールと久しぶりにバーター付きトーストを食べて美味しかったけど、肩や首の不快感、昨夜は手首にも不快感があったので、切ったところよりもそちらの方が不快。おまけに管を入れられたらしい喉も痛い。声もおかしい。気管支炎になった時みたいな感じ。切ったところは透明グルーみたいなもので貼ってある。今日からシャワーOKという。動けば痛いし、くしゃみをすれば痛いけど、痛み止めが必要なようには痛くないし、術後経過は至って順調なのだと思う。これから5日間自宅療養でそのあとは仕事や学校に戻ってよしと書かれている。

鏡で切ったところを見るに、こんなに小さい傷で済んですごい物だと思った。同じ手術でも半世紀前ならガバッと切ったのかな、と思うと痛さが違うと思うので、医学の進歩に感謝である。おそらく胆嚢と繋がっていた管を切ったところではないかと思うとこらへんに内出血かと思う黒ずみがちょっとあるくらい。取り出した石って見てみたいな、と思ったけど言えなかった。また、胆嚢は小さい臓器みたいだけど、こんな細い管からどうやって出すんだろう、切り刻んで出すのかなぁと疑問はあるものの、何か質問は?と聞かれた時には思い出さないもので、聞けずにいる。

患者にとっては一個しかない臓器だから一回しか経験できないけど、医師にとっては毎日のルーティンワークだそうだ。

知人が手術と聞いた時には外国で手術を受けるなんて嫌だなぁ、言葉もわからないし、と思ったけれど、必要な時には通訳が入るし、医師さえ安心できればどこでも良いかなと今は思う。今回の女医さんは安心オーラが感じられたので。今年病院の都合で変わったプライマリードクターも若い女医さんで、こちらも感じが良い。この人の勧めで今回の手術を決めてもらった。本当に良い人を勧めてくれて感謝。石は嬉しくないけど、良いタイミングで症状が出たかも。

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