日本の折り紙文化を素晴らしいと思う時

昨日、お店のスモールギャラリーで別な個展が始まるので、その展示を手伝いに行ってきた。若い女の子の絵で、ファームの動物や野菜が描かれていた。上手だと思うけど、絵の良し悪しは正直わからない。展示には大きく4つの白壁があり、どの壁に何をどう配置するかはおおよそ決めてきたらしい。その意見をもとに釘を打って絵をかけていく。

そのやり方を見ていて・・・なんだかまどろっこしくなった。

例えば大きな壁に7枚の絵を飾る時。両端が横長の長方形で中5枚が少し小さめの正方形の絵だった。それを中心線で揃えて横一列に均等に配置したいらしい。そして彼らはまず長方形の絵を壁の端から何インチ、床から何インチと測って決めた。そこまではまだ良いと思うんだけど、その後にその間に5枚の絵を入れるという時に・・・まず左の絵から3インチ間を開けて5枚並べると右端の絵との間に大きな隙間ができたから、じゃ、4インチではどうか?・・・とメジャーと絵を使って壁の上で測り始めた。4.5インチでもまだ最後の隙間が広かったから、もうそれは最後に右端の絵を移動して間隔を等分にすることに決めたらしい。だから7枚の絵は苦労して並べた割に、隙間はほぼ均等だけど、全体は少し中心をずれている。

アーティストが気にしないなら良いけど、この人、絵を平行に飾るための方法とか考えてこなかったのか?と改めて思った。せめて一本の長い糸、もしくは紐があれば絵を掛けたい高さに基本になる糸を一本はって中心から広げていったら速いのに、と思ったり、5枚の絵だってまずは二つの絵から割り出しの簡単な中心を決めて、その間にさらに2枚と考えたら難しくないと思えたんだけど、そのアイディアは通じなかった。メジャーなどなくても紐一本あれば半分にしたり三等分したりということは割と簡単にできる。これは折り紙で自然に学んだ考え方だと私は思っている。紙を折るのも、糸を折るのも似たようなもので、折りながら左右対称にしたり、紐で長さを分ける時も何インチはわからなくても折って目で均等かどうかを確認できる。

絵が傾いていないか、という事にはかなり神経質だったけど、他はそこそこで良いのだな、という印象だった。で、個展の絵は売り物なので、値段のリストに記入をしてもらっていたところ「販売済」という絵が2枚ある事に店側の女性が気づいて尋ねると・・・アーティスト曰く、見に来る人の購買意欲を刺激するために「Sold out」の表示された絵が数枚あると良いと知り合いからアドバイスをされたから、と云う。店のリストではSold outは誤解を招くのでNot for saleに書き換えてもらっていた。その店側女性の顔は「小賢しいことを」という表情に見えたけど、まぁそれも販売戦略の一つかと、売るつもりのない私が使っていた袋を買って行った女性のことを思い出した。「これは売り物でない」と言ったのに、すでに私の私物が入っていたその袋を買って行った。

今度は土曜のレセプションに行かねばならない。午前中が店番なので昼をちょろっと食べたら?もしくはレセプションのスナックまで腹を空かせて待つか?という感じで1日店番のような事になる。やれやれ。

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